住宅ローンの借り換えをすると返済額は本当に下がる?
金利が高いまま借りている場合、見直した方がいい?
借り換えには手数料がかかると聞くけど、結局メリットはある?
住宅ローンを返済中の方の中には、「今より低い金利のローンに変えたら、毎月の返済額を減らせるのでは」と考えている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、住宅ローンの借り換えは、現在より低い金利の商品へ変更することで毎月の返済額や総返済額を削減できる可能性がある方法です。
ただし、借り換えには事務手数料、保証料、登記費用などの諸費用がかかるため、金利差だけで判断すると「思ったほど得にならなかった」というケースもあります。
住宅ローンの借り換えを検討する際は、金利差・残りの返済期間・ローン残高・諸費用をまとめて確認し、総額でメリットが出るかどうかを比較することが重要です。
💡 この記事でわかること
- 住宅ローンの借り換えの基本的な仕組み
- 借り換えで返済額を削減しやすいケース
- 借り換えにかかる費用と注意点
- 金利見直しを検討するタイミング
住宅ローンの借り換えとは?結論を先に解説
住宅ローンの借り換えとは、現在返済している住宅ローンを別の金融機関や別の商品で新たに借り直し、その資金で現在のローンを完済する方法です。
例えば、以前に高めの固定金利で住宅ローンを組んだ人が、現在より低い金利の商品へ借り換えることで、月々の返済額や総返済額を減らせる可能性があります。
また、金利を下げる目的だけでなく、変動金利から固定金利へ変更して将来の金利上昇リスクに備える、団信の保障内容を見直す、返済期間を調整する、といった目的で借り換えを検討するケースもあります。
住宅金融支援機構の「民間住宅ローンの貸出動向調査」でも、金融機関がさまざまな金利タイプや商品を提供している傾向がみられます。住宅ローンは借りた後も見直しできるため、返済中の家計状況に合わせて条件を確認することが大切です。
💡 借り換えで確認したい基本ポイント
- 現在の金利と借り換え後の金利差
- 住宅ローン残高と残りの返済期間
- 借り換えにかかる諸費用
- 団信や保障内容の違い
住宅ローンを借り換えるメリット
住宅ローンの借り換えには、主に次のようなメリットがあります。
毎月の返済額を減らせる可能性がある
現在より低い金利に借り換えできれば、毎月の返済額を抑えられる可能性があります。
特に、住宅ローンを組んだ当時よりも現在の金利水準が低い場合は、金利見直しによって返済負担が軽くなることがあります。
総返済額を減らせる可能性がある
借り換えによって金利が下がれば、将来支払う利息を減らせる可能性があります。
毎月の返済額が大きく変わらなくても、総返済額で見るとメリットが出るケースもあります。
金利タイプを変更できる
借り換えでは、変動金利から固定金利、固定金利から変動金利など、金利タイプを変更できる場合があります。
例えば、将来の金利上昇が不安な人は、固定金利へ借り換えることで返済額を安定させやすくなります。
一方で、現在の固定金利が高い場合は、変動金利や固定期間選択型への借り換えで返済額を抑えられる可能性があります。
団信の保障内容を見直せる
住宅ローンを借り換える際には、新たに団体信用生命保険の審査を受けるのが一般的です。
最近は、がん保障付き団信や三大疾病保障付き団信など、保障内容が充実した商品もあります。
現在の団信内容に不安がある場合、借り換えをきっかけに保障を見直せる可能性があります。
借り換えでメリットが出やすいケースを比較
住宅ローンの借り換えは、誰でも必ず得をするわけではありません。
一般的には、次のような条件に当てはまる場合に、借り換えメリットが出やすいとされています。
| 確認項目 | メリットが出やすいケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 金利差 | 現在より低い金利へ変更できる | 金利差だけで判断しない |
| ローン残高 | 残高が多く残っている | 残高が少ないと効果が小さい |
| 残り返済期間 | 返済期間が長く残っている | 残期間が短いと利息削減効果が小さい |
| 諸費用 | 費用を上回る削減効果がある | 事務手数料や登記費用を確認する |
| 団信 | 保障内容を改善できる | 健康状態によって加入できない場合がある |
借り換えを検討する際によく言われる目安として、「金利差がある」「ローン残高が多い」「返済期間が長く残っている」ほど効果が出やすいとされています。
ただし、これはあくまで一般的な考え方です。
実際には、借り換え先の金利、諸費用、残り期間、現在の契約条件によって結果が変わるため、必ず個別にシミュレーションする必要があります。
住宅ローン借り換えの注意点
借り換えにはメリットがある一方で、注意すべき点もあります。
借り換えには諸費用がかかる
住宅ローンの借り換えでは、現在のローンを完済して新しいローンを組むため、以下のような費用が発生することがあります。
- 事務手数料
- 保証料
- 抵当権抹消登記費用
- 抵当権設定登記費用
- 司法書士報酬
- 印紙税
- 繰上返済手数料
借り換えで返済額が下がっても、諸費用を含めるとメリットが小さくなる場合があります。
⚠️ 金利差だけで借り換えを判断しない
借り換えでは金利が下がっても、諸費用を含めると総額で得にならない場合があります。必ず「金利差」ではなく「諸費用を差し引いた後の総返済額」で比較しましょう。
審査に通る必要がある
借り換えは新しく住宅ローンを組み直すため、金融機関の審査があります。
全国銀行協会の情報でも、住宅ローン審査では年収、勤務状況、借入状況、返済能力などを金融機関ごとに総合的に判断するとされています。
現在の住宅ローンを返済できていても、転職直後、収入減少、他の借入増加、健康状態の変化などがあると、借り換え審査に影響する可能性があります。
団信に加入できない可能性がある
銀行ローンでは団信加入が条件になることが多いため、健康状態によっては借り換えが難しくなる場合があります。
特に、住宅ローンを組んだ後に病気をした場合は、新しい団信の審査に通らない可能性もあります。
現在のローンで有利な団信に加入している場合は、保障内容が悪くならないかも確認しましょう。
返済期間を延ばすと総返済額が増える場合がある
借り換えによって毎月の返済額を下げるために、返済期間を延ばす方法もあります。
しかし、返済期間を延ばすと、月々の負担は軽くなっても、支払う利息が増えて総返済額が増える場合があります。
毎月の返済額だけでなく、完済までの総額を確認することが重要です。
借り換えを検討するタイミング
住宅ローンの借り換えを検討しやすいタイミングには、いくつかのパターンがあります。
現在の金利が高いと感じたとき
住宅ローンを組んだ当時よりも低い金利の商品が出ている場合、借り換えを検討する価値があります。
特に、固定金利で高めの金利を選んでいる人は、現在の金利水準と比較してみるとよいでしょう。
固定期間が終了する前
固定期間選択型の住宅ローンを利用している場合、固定期間終了後に金利が上がる可能性があります。
固定期間が終わる前に、現在の金融機関での金利見直しと、他行への借り換えを比較しておくと安心です。
家計を見直したいとき
子どもの教育費、車の買い替え、収入減少、老後資金の準備など、家計の状況が変わったときも借り換えを検討するタイミングです。
毎月の返済額を下げたいのか、総返済額を減らしたいのか、金利上昇リスクを抑えたいのかによって、選ぶべき借り換え先は変わります。
団信や保障内容を見直したいとき
現在の住宅ローンに付いている団信が一般団信のみの場合、がん保障付き団信や疾病保障付き団信を検討したい人もいるでしょう。
ただし、保障を手厚くすると金利が上乗せされる場合があるため、返済額とのバランスを確認することが大切です。
💡 借り換え前の最終確認
- 借り換え後の総返済額が本当に下がるか
- 諸費用を含めてメリットが残るか
- 団信や保障内容が悪くならないか
- 将来の金利上昇リスクに対応できるか
借り換え先を選ぶときのポイント
住宅ローンの借り換え先を選ぶ際は、金利だけでなく総合的に比較する必要があります。
- 適用金利
- 事務手数料
- 保証料
- 繰上返済手数料
- 団信の保障内容
- 固定金利・変動金利の選択肢
- オンライン手続きのしやすさ
- 相談窓口の有無
ネット銀行は金利が低めに設定されることがある一方、対面相談が少ない場合があります。
メガバンクや地銀・信金は対面相談の安心感がある一方、商品によってはネット銀行より金利が高い場合もあります。
どちらが良いかは、金利だけでなく、手続きのしやすさや相談体制も含めて判断しましょう。
よくある質問
- 住宅ローンの借り換えは誰でもできますか?
- 借り換えには新たな住宅ローン審査が必要です。年収、勤務状況、他の借入、健康状態、物件評価などによって審査結果は変わるため、誰でも必ず借り換えできるわけではありません。
- 借り換えでどれくらい返済額が下がりますか?
- 現在の金利、借り換え後の金利、ローン残高、残り返済期間、諸費用によって異なります。正確な金額は金融機関の借り換えシミュレーションで確認する必要があります。
- 同じ銀行内で金利を見直すことはできますか?
- 金融機関によっては、他行への借り換えを検討していることを相談すると、金利条件の見直しに応じてくれる場合があります。ただし必ず対応されるわけではないため、他行の条件と比較しながら相談しましょう。
- 変動金利から固定金利へ借り換えるべきですか?
- 将来の金利上昇が不安な場合は、固定金利への借り換えも選択肢になります。ただし固定金利は変動金利より金利が高めになる傾向があるため、安心感と返済額のバランスを比較することが大切です。
まとめ
住宅ローンの借り換えは、現在より低い金利の商品へ変更することで、毎月の返済額や総返済額を削減できる可能性がある方法です。
ただし、借り換えには事務手数料や登記費用などの諸費用がかかり、新たな住宅ローン審査や団信審査も必要になります。
そのため、金利だけで判断せず、借り換え後の総返済額、諸費用、団信、金利タイプ、将来の家計まで含めて比較することが重要です。
現在の住宅ローン金利が高いと感じている方や、固定期間終了が近い方は、まずは複数の金融機関で借り換えシミュレーションを行い、自分の家計にとって本当に返済額削減につながるか確認してみましょう。